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2014/04/05 (Sat) Traditional Fashion

トラディショナルあるいはトラッドというとき、まずスーツスタイルあるいはスーツにまつわるシャツや靴、タイなどを思い浮かべます。

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中牟田久敬『トラディショナルファッション』1981

古書市場ではなかなかの値がついています。運よく安めの値段で買えました。そして署名入り、おほほ。ほぼカラーページで当時2500円。高価なものだったと想像します。

さて、

スーツを着る仕事にかわることになったおよそ10年近く前、どんなスーツを着るか仕事そっちのけで楽しみでした。
そして非常に迷いました。

シャープなシルエットのポールスミスやイタリアンな各セレクトショップのオリジナルスーツが華やかに押し出されているように思える時代でしたが、何だかあまり惹かれませんでした。ラルフローレンやブルックスブラザーズというトラッドへの憧れがどういうわけか心の奥底にありました。

しかし、ブルックスで買ってもポロラルフローレンで買っても、そのときはこんなもんかなぁ位に思い、長く着られる気にさせてくれるものにすぐは出会えませんでした。
買い求めては失敗の繰り返し。細すぎて肩が凝って頭痛いだの、太すぎて見栄えが悪いだの、ツキじわがむかつくだの、などなど、それはサイズやデザインと己との相性の問題でした。
自分の身体に合うサイズ、色味、シルエットを既製品の中からバランスよく見つけられなかったのでした。

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Brooks Brothers 三つボタン段返りブレザー

行き着くところはビスポーク、或いは少なくともパターンオーダーかなとも思っていました。しかし、すぐに着られる既製品のなかに自分の体に合って、長く付き合えて着られるものはないのだろうかという永遠のテーマ、幻想の思いにとらわれ始めました。自分の選び方の何がよくないのかが知りたくて、まずは基本、定番を勉強しようと思いました。

英国はハーディエイミスの本やアランフラッサーの著作、アイビーなどの昔の本や雑誌を読んだりしました。その結果、今は無きテイストへの憧れ、古き良き格好よさのイメージが植えつけられました。そしてものさし、基準ができました。また書物から得る色々な薀蓄を味わう楽しさも知りました。

現在は読まなくなってしまいましたが、当時創刊されたUOMOや定番のMENSCLUBあるいはMENS'EXでイタリアンなテイストのものも読みました。そこからは綺麗な色使いシルエットなどヴィジュアルで大いに触発されました。そして落合正勝の著作も読んだりしました。その影響でブルックスブラザーズから離れて、いっときイザイアやベルベストに憧れてイタリア贔屓になったり、やはりイギリスだねといいながら、今でも大好きなバタクでパターンオーダーしたりしました。そうこうしているうちにBBでは団塊世代からもう少し若い世代を対象とするようになり、フィッツジェラルドやリージェント、あるいはミラノといったシェイプの利いたモデル、そして最近では細身のサックスーツであるケンブリッジが発売され、補正なしで着られるスーツを手に入れられるようなりました。


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初めて買ったブルックスブラザーズのストライプタイ。フレッシュなイメージで買いました。



10年経ったいま、今後も着ていきたいと思えるスーツはバタクとブルックスブラザーズのもの。

そんなブリティッシュとアメリカン。この本『トラディショナルファッション』では前者を川上、後者を川下として、すなわち男の服飾の原点は英国にあり、その影響下にアメリカがあるという論点で書かれています。薀蓄歴史ヴィジュアルを楽しませてくれるこの本はお勧めです。それでは日本は川のどこに位置するかというと本書が書かれた昭和56年時点でアメリカとほぼ同一の川下にあると著者は考えています。

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LLOYD FOOT WEARのストレートチップ。まずはストレートチップという定番の言説からまんまと買ってしまった一足。

また例のごとくまだ半分ほどしか読んでいませんが、興味深い記述がありました。ブルックスブラザーズのタイはずっと嬉しいアメリカ製です。当時、タイは自社工場あるのではと思い込んでいたら、今もそうなのかどうかわかりませんがどうやらリベッツオブボストンという会社が作っているようです。ぼくのミスリーディングだと大変申し訳ないのですが、例のナンバーワンレップタイやストライプタイの写真とともにリベッツオブボストンの代表的な取引先がブルックスという記述があることから、そのように解釈しました。

と、もやもや解釈していたら、ゲスト様から鋭いご指摘があり、追記、解釈の訂正をいたします。(2014・4・6)
すっかり失念していましたが当時BBにはいくつかのライン、BrooksGate(UNIVERCITY SHOP)、346あるいはBOYSがあり、そのOwnMake以外のタイをリベッツオブボストンが納めていたのではないかという推論です。その解釈の方がこの本にある記述との整合性があるので、ぼくも賛同いたします。

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decoy様、初めまして 

非常に興味深い記事でしたので、書込みさせていただきます。

私も中牟田久敬著「トラディショナル・フッション」を何故か数冊持ってますが(笑)、Rivetz of Boston が Brooks Brothers のタイを全て作っていたとは書かれていなかったと思います。

それだと、中牟田氏の「直営工場と直営チェーンの組み合せ」「経営倫理」云々という文章とも整合しなくなって来ます。

では、「取引先」とはどういう意味なのかと言えば、これは私の推論なのですが、織りネームに「Makers」と記された「Own Make」はBB自社工場製品であり、OEMものとは厳密に区別されていましたので、BBの「346」「University Shop」「Boys」ラインの商品を、Rivetz社が納入していたということではないでしょうか?

ちなみに、本に出ていたタイの写真のストライプは、全てBBのパターンですね。

あと、正確に記憶してないのですが、Rivetz社はラルフ・ローレンのタイを作っていたのではないでしょうか?

以上、記事の最後の部分にだけ焦点を絞り、書込みさせていただきました。スミマセン。(笑)

2014/04/06 03:43 | shunsuke [ 編集 ]


BBのラインを失念していました! 

shunsuke様

はじめまして。コメントおよびご来訪有難う御座います!

またご指摘有難う御座います。shunsuke様の推論ですっきりしました。確かに仰る通りです。70、80年代にBBを着られるような年齢ではなかったのですが知識としてOWN MAKE(タイはMAKERS)は自社工場だろうと思っていたので、なんだかもやもやしていました。
すっかり、BBには3つのラインがあることを失念してました。OwnMake以外のどれかのラインをRivetz of Bostonが納めていたと推論するとすっきりします。
サウスウィックも今でこそBBの復活したQwnMakeを受け持っているようですが、その昔はBrooksGateか346か忘れましたが、OwnMake以外のラインを作っていたと聞きました。

最近のいくつかのタイに「Woven in England Made in USA」とタグにあり、この本の記事にもイギリスで生地を買い付けてアメリカで縫製、などと書かれていたり、NO,1レップタイの写真が載っていたりして完全に先入観を持ってしまいました。記事の訂正をいたします。

ラルフローレンのタイを作っていたのですか!久々に集英社文庫『ラルフ・ローレン物語』でも読んでみようと思いました。もしかしたら載っているかもしれません。

それにしても「トラディショナル・フッション」を何冊かご所有とのこと。ぼくも見つけたら、将来古本屋をやりたいので買ってしまいそうです!もちろん値段次第ですが(笑)
この本をお持ちということはBBやトラッドが相当お好きなのではないかなぁと想像しています。
今後とも交流出来たり教えていただけたら嬉しいです!

2014/04/06 07:54 | decoy [ 編集 ]


トラッドは奥が深いです 

decoy様

どうやら私は川下のアメリカントラッドから隣の川下(イタリアンクラシック)に行ったり来たりしつつ川上のブリティッシュトラッドに遡っていったようです。

多くの方と同じように最初に川下のアメリカントラッドを信奉したことは自身とてもためになりました。トラッドの何たるかをストイックに覚えたお蔭で、隣の川下であるイタリアンクラシックも違和感なく受け入れられましたし、源流であるブリティッシュトラッドにも比較的すんなりと入っていけました。

ロンドンのテイラーやイタリアのサルトで誂えた経験も自分の着こなしに大きな変化を与えてくれましたし、一方で既製服の意義や価値も再認識することが出来ました。

男は年を取ったらブリティッシュに戻る…と何かの本に書いてありましたが、どうやら私は当てはまりそうもありません(笑)
ブリティッシュが着たい日もあればクラシコイタリアで遊びたい日もあるし、ブルックスのようなアメトラで控えめに装いたい時もあったりします。要するに装うことが好きなのでしょう。

これからもdecoy様やシロさん、多くの人達のファッションブログを拝見することを楽しみにしております。川下アメトラからおしゃれに興味をもった身としては、今回の特集、特に興味深く読ませて頂きました。有難う御座います!!

2014/04/06 21:15 | Not fashion but style [ 編集 ]


わたしは分流の川下ぽいです 

こんにちは!

素晴らしい記事ですね。
普通に雑誌のコラムを読んだ気にになりましたよ。
わたしのブログとは大違いです(苦笑)。


仰る通り、トラッドの本流はブリティッシュ-アメリカンでしょうが、
わたしは どうやら枝分かれしたフレンチトラッドの川下に
流れ着いてしまってるみたいです。

とは云え、同じ水が流れてるので、ずいぶんとブリトラぽくも
なったりしますが(笑)。


で、頭も良くないので、リー先輩の教えよろしく
”don't think. feel!" の精神でであまり考えず、
勢いだけでチョイスしてる感じになっちゃってます・・・。

わたしも勉強します!!

では また!

お邪魔しましたー。

2014/04/07 14:35 | あきみけん [ 編集 ]


ほんと奥深いです 

Cobbler様

いつもコメント有難う御座います!

僭越ながらぼくも同じく、純粋にブリティッシュを着たい日もあれば、アメトラで落ち着きたかったり、逆にトムブラウン的に着こなしたい日もあります。更に上手く言えないのですが、イタリアンで妖しい感じ(?笑)に着こなしたい気分の時がたまーにあります。各々そこから更に一ひねり加えて己のスタイルを築きたいのですが、収拾がつかなくなり、まだまだ経験が必要のようです。その一ひねりが稀に上手くゆき納得したとき、その懐の深さを感じて、トラッドとは奥深いなぁと思います。

常々、Cobblerさんのトラッドに基づいた装いは幅広い!と感じ入っています。そしてその奥深さがご自身の経験からの文章や写真から伝わってきて、ぼくの方こそ週末の更新が楽しみにしています。先日のヘンリープールのスーツと長く付き合う姿勢など最高です。そしてそういうスーツをお持ちで若干の嫉妬です(笑)

それにしても、男は年を取ったらブリティッシュに戻る…、川上と川下論に基づくと最終的に原点に戻るという意味で非常に説得力ありますが、ぼくも色んなテイストが好きなので、、、まだまだです(笑)

これからもトラッド好きとして、装うことが好きな者としてNot fashion but style を楽しみにしています!

2014/04/07 20:46 | decoy [ 編集 ]


フランスいいですね! 

あきみけん様

いつもコメント有難う御座います!

いやー、とりとめのない文章で恥ずかしい限りですよ。ちょこちょこ手入れするつもりです。
同世代として、そして憧れのウェストンのオーナーとしてブログ楽しみにしています!
やはりあきみけんさんはフレンチですよね、お持ちのウェストンやパラブーツ羨ましいです。
あのブラインドブローグのトリプルソールはかなり格好いいです。

フランスの装いはイギリスとは関係なく独自に歴史を積み上げていったんですかね、なんだかとても面白そうなテーマです。ふと興味を持ってしまいました。今度、本を探してみます。完全に活字中毒者です。

ぼくも基本は「感じろ!」なのですが、当初それで失敗ばかりだったので、いろいろ知りたくなってしまって本や雑誌を読みました。でも実地で試着しまくったりして肌で触れて感じて学ぶことに勝ることはないように思います。近頃ようやく少しずつですが、自分の身体や雰囲気に合うのはこれかなーなんて感じるままに楽しんでいます。

というわけで、年頭に「感じて」しまった結果、はやくウェストンのシボ革ゴルフが欲しいです!

2014/04/07 21:02 | decoy [ 編集 ]


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Author:decoy
古本屋TweedBooks絶賛オープン中。

主にトラッドからモードまで和洋の装いや服、ファッションにまつわる全般、そして国内外文藝・人文・美術・デザイン・音楽などなど。

買取歓迎です。


筒井康隆と町田康が好きです。

HP tweedbooks.com
Twitter account @Tweedbooks

装いはクラシカルスタイルが好きです。
それをツイストさせるのが大好きです。


英国古着 
ツイードを中心に

といいつつ

BLACKFLEECE、COMME des GARCONS、YOHIJI YAMAMOTOも好きです。


英国靴も米国靴
ベーシックなものから、
コンビシューズ、
そしてギリーシューズなど、
ちょっと変わったものまで。




服飾と古本が人生の両輪です。


レコードでJAZZを聴きます。
ガッツのあるアナログの音が好きです。


いつの間にか改訂新版になります。ただ文意は変えないで、言い回しが気になると訂正します。その際画像も追加したりします。

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